Socially Engaged expression-Related Education of Arts and Literature
文学と芸術を通じた地域社会参画型表現教育プログラム
村上春樹『1Q84』
【書誌情報】
村上春樹 『1Q84 BOOK1』『1Q84 BOOK2』新潮社 2009年5月
『1Q84 BOOK3』新潮社 2010年4月
『1Q84 BOOK1前編』『同 後編』(新潮文庫、2012年3月)
『1Q84 BOOK2前編』『同 後編』(新潮文庫、2012年3月)
『1Q84 BOOK3前編』『同 後編』(新潮文庫、2012年5月)
【市川駅南口図書館の配架情報】
1Q84 BOOK1前編 a novel(新潮文庫)
村上 春樹/新潮社 ,2012年
請求記号:B913.6/ム/1-1
作品解説
暗い日曜日の象徴であった場所
天吾と青豆は、小学校時代のある時期に出合い、そして別れてしまう。しかし、特異な共通点を持つ二人はお互いのことを忘れられずにいた。月日がたち、代々木にある予備校で講師をしながら小説家を目指す天吾と、スポーツインストラクターとして働く一方で暗殺者としても活動する青豆の二人は、1Q84年にふたたび再会する。1984年と異なる1Q84年の世界で二人はある宗教団体「さきがけ」の事件に巻き込まれていく。二人は1984年の世界に戻ることができるのだろうか…?
宗教団体や性的虐待などの内容が村上春樹独特の世界観で描かれる。理不尽な虐待を受けた人たちや、親の仕事や宗教によって学校で孤立する子供たち、狭いコミュニティーの閉塞感が、村上春樹独特の語り口でジワリと胸に迫る。
記述:S.M
作品に関連した場所
この物語の主人公、天吾と青豆が小学生時代に過ごした街が市川である。作中に登場する「市川の商店街」は、日曜日の朝に父親の仕事に連れていかれる天吾と、母親の宗教活動に連れられる青豆がお互いの存在に気づきながらもすれ違う場所である。この「日曜日の朝に父親の仕事に連れていかれる」という体験が天吾のトラウマとなる。「市川の商店街」は、それ自体の活気とは裏腹に、天吾にとっては暗い日曜日の象徴のような場所であったのではないだろうか。
作中ではその「市川の商店街」の名前は明記されていない。しかし、天吾の父親の仕事区域が市川市内の中心地であったことから、市の中心地に近い商店街なのではないかと考える。
📍市川の商店街
■真間銀座会
■市川三商会
■真間駅前通り会
関連リンク
参照:市川氏商店会連合会のHP:市川市商店会連合会ホームページ